前回日記
2009年9月3日(木曜)
金田伊功さんへの追悼文




いつにも増して バタバタしていた8月も終わり、

気がつきゃ、9月です!


あーもーやってらんね〜〜〜www




選挙ネズミDSi、

新型インフル望月ゆなのDVDが可愛かった件に、

2年ぶりにとらの穴に行って同人誌を買ってきたこととか、



日記に書きたいネタは毎日のようにあるのに、

この減速装置付きお手てが、ホントに役立たずで困ります。




まあでも、

いま書くならやっぱ選挙でしょう!




とか思って、

でもその前に巡回しているサイトをチェック♪



よし!

いつも時間を取られる『ネットゲリラ』が、

今日はサクっと読めた!



これなら日記を書ける!




っって、おい!





いや、じつは、あそこを読んでるうちに、

気がつきゃ 日記を書いてる時間が

なくなってるパターンがたびたび・・・・・・・・





ま、それはともかく、

最後に島本和彦さんのブログに目を通して、

これで日記に取り掛かれるぜ!などと思っていたところ、



その島本さん9月1日付けの日記の冒頭、


>アニメーターの金田伊功さんの「送る会」に参加してきました。




・・・・・・・・・・ふぅ〜〜〜〜ん、

またハワイにでも行くのかな???




などと、ボケでもなんでもなく思いながら、

いやまてよ? それにしてはなにか雰囲気が・・・・・・・・・



などと、いや〜〜〜〜な予感を抱えながら読み進めて・・・・・・・・・




・・・・・・・・・・・はい。

すでに知ってる方はとっくの昔に知っているニュース。




オイラは知りませんでした。




〜〜〜〜〜〜〜、情弱にもほどがあるぞ、オレ!




マイケルの追悼記事を書いてた場合じゃねえ〜〜〜〜〜!


いや、マイケルも大好きだけどさ・・・・・・・・





去る7月21日に、

アニメーターの金田伊功さんが

御亡くなりになっていた!





マジ言葉がねえわ!




ガンダム、イデオンと並んで、

オイラをアニオタの道に引きずり込んだド本人!



この人さえいなければ、

オイラはたぶん、もう少し普通の社会人になれていたに違いない!


・・・・・・・・・・ような気がする。





それまでマンガやら洋画に夢中になっていたオイラに、


コマ落しであることを フルに活用した、

ほかのメディアでは見られない日本のアニメならではの、

映像そのものの快感を見せつけて、


オイラをアニメ中毒にしてくれやがった人!




宮崎 駿さんのように作家性を語れるタイプの人ではないし、


どの作品に参加しても

自分の絵柄でしか描けなかったところとか、

天才と称することがふさわしいのかどうか・・・・・・・・


でも、多くのアニメーターが敬意を持ってそう呼ぶのだから、

やはりそうなんだろう
・・・・・・・・・




絵描きとしてのセンスがズバ抜けているというか、


絵に宿る快感原則を、

努力なのか才能なのか直感的に身につけていて、


観客の視覚的性感帯(?)を、理屈抜きに刺激してくるアニメーター。




動いている絵の一枚一枚に見る快感があり、


当時、車を差し置いて購入した29万円なりw のベータマックスで、

いちいちコマ送りで見ずにはいられない

中毒性のある動きを描きまくっていた人!




それが人物の動きだけにとどまらず、


爆発シーンのような、


それまでのアニメでは

ただの現象描写としてやっつけ作業的に処理されて、

はっきり言って注意を払うような対象ではなかったはずの描写にも、


思い切ったデフォルメを行い、

かつデフォルメした動きをさせることで、


爆発そのものを、アニメ的な見せ場にしてしまった人!




言い換えると、

爆発などの表現に、形、あるいは個性を与えてしまった人!





アニメ史的には、作画の現場に個性というか、

作家性を持ち込んで革命を起こした人。


っってな言い方もできるんじゃないかな???




とにかくオイラは、

この人の描く、快感のある動きイカされて、

アニオタのドロ沼に足を踏み入れた!

と言っても過言ではないです。




つか、あんな発想の映像、

CG黎明期以前の当時では、

他では絶対見ることができなかったしね♪




そしてパースを効かせまくった

独特のクセとエロティズムのある人物およびメカアクション!




伊功さんの描く美少女キャラのポージングは、

やはり当時デビューしてロリエロマンガ業界を席巻した

内田亜紀さんのそれと共通するものがあるのだけど、



やはり共通の、

内なる強固な美意識に突き動かされるようにして、

絵を描かれていたのかな?





メカアクションにいたっては、

もはや伝説の『銀河旋風ブライガー』OPみたく、


OP神がかり的にカッコいいのに、


それにつられて本編を見ると、

最後までOPのようなカッコいいブライガーが出てこないまま

終わってしまったwww


なんてことが当たり前だった!





でも、いましみじみ思うのは、


もし伊功さんがいなかったら、


いまの日本のアニメって、

まったく違う代物になっていたんじゃないか?ってことです。




たとえばもし、『ファーストガンダム』が作られなかったとしても、

それに代わる作品は、いずれ出てきたと思うんですよ!



いやま、暴論ですけどね。




まあガンダムが出てきたことで、

いまに至るアニメの商業的な柱がしっかりと存在していることの意義は、

メチャクチャ大きいですけど、


あの当時の熱気あふれる状況を見ても、

いずれ誰かが、それこそ「スタジオぬえ」あたりが、

同じ役割を果たす作品を作っていたと思う。




これは『宇宙戦艦ヤマト』もそうで、


この作品は70年代後半に、

本来ならアニメ離れしているはずの学生層をアニメに繋ぎ止めたことで、


その後の熱意ある若者たちが、

アニメ業界に大量に参入するきっかけとなった作品なので、



ヤマトがなければ河森正治氏美樹本晴彦氏

スタジオぬえに出入りすることもなく、


ということは、『超時空要塞マクロス』存在しなかった!

ということになるわけだけど、



それでもあえて言ってしまえば、


たとえヤマトが作られなくても、

ヤマトと同じ役割を果たした作品が、いずれ作られていたに違いない!

と思うわけです。




ただその場合、

間違いなくアニメ業界の進化数年遅れていたに違いない!とは思う。




まあ、金田伊功という一個人を語るのに、

時代を代表する名作を引き合いに出す、ってのも乱暴すぎる話だけど、



オイラがなにを言いたいのかというと、

ガンダムヤマトも、日本のアニメが成長していくなかでの

きわめて正当的な進化だったと思うんですよ。



生まれるべくして生まれたというか。



たとえこのふたつの作品が作られなくても、

早いか遅いかの違いはあっても、


いずれアニメ作家としての野心を持つ誰かが、

同じ役割を果たすことになる作品を作りだしていたと思えるわけです。





だけど伊功さんは違う。


この人は突然変異なんですよ!





ガンダムヤマトが、

日本のアニメの真っ当な成長過程のなかで

大きな進化を促したとするならば、



伊功さんのそれは、

別次元への転移進化なんですよ!




伊功さん個人の強烈な個性に根ざした進化であり、

この人がいなかったら、

ほかに同じ役割を果たせた人が出たかどうか、

かなり疑わしい!




そして先にも書いたように、


爆発等の、あくまで現象として惰性的に描かれていたものに、

形と動きの面白さを与えて それ自体を見せ場に高め、


見る側にも、そしてたぶん作る側にも、

アニメの楽しみ方に間違いなくコペルニクス的な変化をもたらした!




そして80年代前半、

アニメ界金田伊功さんの洗礼を受けて化学反応的な変化を遂げ、



そのうえで、

より洗練し、あるいは脱却することで

現在のアニメがあるわけで、




この人がいなかったら大袈裟ではなく、

いまのアニメ“かたち”は、大きく違っていたと思う。





とかなんとか、思わず熱く書いてしまったけど、



ほかの追悼ブログを読むと、

どこも伊功さんの作品の Youtube 動画をのっけているので、

オイラもいまから探してリンクしますね♪





『金田伊功原画担当回集(主に70年代)』




うわ、これは初めて見るものばかりだわ♪



オイラ、実は70年代ヤマト

緑の『ルパン三世』ぐらいしか見てなくて、


ほんっとにガンダムアニメに引きずり込まれたヤツなんですよ!




『ダイターン3』再放送で見ることができたけど、

『ザンボット3』はこれまで一度も見たことがなかった!



つか、なんでザンボット3って、

あんまり再放送しなかったんだろう???



やっぱ、人間爆弾が強烈すぎたのかな?



あれがトラウマになったって人、けっこういるみたいだし。



しっかし、『ドンデラマッチャ』すげえっ!



当時のテレビアニメでこれだけ動かすのって、

珍しかったんじゃないか!?



アニメージュで誉めてたのを読んだことがあるけど、

うん、これは納得!





『アニメの魔術師金田伊功 Part.1』




これは『アニメ夜話』『銀河鉄道999』を取り上げたときの

氷川竜介さんアニメマエストロコーナーですね♪



いや、これはいい動画だわ!



オイラがワケわからん言葉で延々と書いてきたことを、

それこそスカっと、わかりやすく映像付きで解説してくれています!



このなかで紹介されている、

スペルマ生命体(オイ)になったプロメテウスの映像には、

当時、マジで鳥肌立てて見てましたよオイラ!



つか、やはり伊功さん突然変異の人だったんだな、うん!





『アニメの魔術師金田伊功 Part.2』




こちらも同じアニメ夜話から、

スゴイ面子が揃って、お題の999を放置して、

伊功さんの話題で盛り上がってますw



このなかで出てくる、

「本来、表現上の制約だったはずのリミテッドアニメを、

 裏技的に使うことで表現として超越してしまった」

(思いっきりの意訳です、すいません)


って言葉には、なるほど!って感じです。





『銀河旋風ブライガー』OP




なんか本編の映像が編集されてるけど、

ノンテロップなのでこちらをチョイス!



つか、この主題歌って山本正弘さん作曲だったのね♪

すんげえ納得!



ちなみに本編には、

この、かっちょっいいブライガーは出てきませんwww


OP詐欺、なんていったらスタッフたちに失礼だけど、

当時は正直、そう思ったwww





『機甲創世記モスピーダ』OP




オイラこの歌大好きなんだけど、

本編は第1話最終話しか見なかったんで、

いまのいままでOP伊功さんが手がけていたことを忘れていました。



あの透過光が、

少女の顔から鳥へと変化しながら飛んでいくイメージ、

大好きです!





『ヤマトよ永遠に』




これはまた、いろいろと思い出深い作品で、

当時、従姉妹以外の女の子と初めて見に行った映画だったりしますw




内容的にはともかく 作画的な見せ場は多くて、

けっこう楽しませてもらいましたね♪




途中で画面のサイズが

ビスタからシネスコへと広がったときは正直たまげたし、

その効果は充分に生かされていたと思う。




宮川 泰さんの音楽も素晴らしかったし、

ヤマトおなじみの使い捨てヒロインサーシャたんも、

可愛かったです♪




それに、この映画の頃から伊功さんの作画パート

アニメージュで大きく取り上げられるようになって、


伊功さんが参加していることが、

劇場版アニメの売りにされるようになっていったと思う。



じっさいコスモタイガー

通路を通り抜けるカットの金田パースとか、


ヤマトがワープするときの金田エフェクトとか、

オイラ、シビレまくりでしたから♪





『秘境伝説アクロバンチ』OP




ああ懐かしいw

当時人気が出てきたいのまたむつみ嬢キャラデザを担当していたので、

最初の頃だけ見てました♪




OP本編とのギャップの差は、

ブライガーほどではなかったけど、


んでも、継続して見ようとまでは思わなかったです。




んで、この仮面舞踏会なロボット、

普段は中で主人公一家が生活してるんだぜwww




だけどやっぱし、

山本正弘さんの作る主題歌は燃えるなあ!





『サイボーグ009』OP




009 っつ〜〜たら、やっぱ、


♪あか〜〜いマ〜フ〜ラ〜〜〜〜♪

♪なぁびぃ〜〜かぁ〜せてえぇぇ〜〜〜♪



で す よ ねえ〜〜〜〜





と思うオイラは骨董品ですかそうですかwww




んでも、この歌に合わせて豪快に動き回る

伊功さんOP映像をぜひ見たかった!




ま、それはさておき、

このOPでも伊功さんブラシワークが冴えてます♪





『半熟英雄対3D』OP




オイラ、ゲームのことはほとんど知らないので、

この作品はまったくの初耳だったんですが、


金田節、健在ですね〜〜〜〜〜♪





『幽遊白書冥界編』




これも初めて見るわ!



この頃はあまり伊功さんのことを、

雑誌で取り上げることがなくなっていたからなあ〜〜〜〜





んだけど、「金田伊功」といったらやっぱりこれ!


『バース』




っって、BGMが幻魔大戦じゃん!



でもあってるしwww




この作品は、

最初っから伊功さんにまるまる一本作らせるっていう企画の、

オリジナルビデオリリース作品です。



80年代にはこういうチャレンジャーな作品が、

いっぱいリリースされたものです。


なつかしいなあ〜〜〜〜〜




この作品、

話はあってないようなものだったけど、



とにかく全編、気持ちよく疾走しまくってる、

痛快きわまりない作品で、


いや、マジでもういちど見たいっす!




もちろん見どころは、

ヒロインお尻突き出しのライディングポーズでひたすら跳びまわる、

宮崎アニメ以上に快感な飛翔アクション!




話なんざ、オマケです!

えらい人にはそれがわからないんです!




つか、誰かこういう問答無用で気持ちのいいアニメを、

もういちど作ってくれいっっ!





『ダウンロード』




うわ、これもまったくの初耳!

存在すら知らんかったわw


どういう作品なんだろ???



ともあれ、金田節炸裂しまくってます!





んでも、「怪傑、白頭巾 参上!」っって、



赤いやん!おまえ!






『トーキン 金田伊功』




なんじゃこりゃあ!?



これまた、まったくの初耳、初遭遇!



鉛筆原画で構成された作品だけど、けっこう面白い!




こんな金田伊功さんは初めて見たけど、やっぱりけっこう面白い♪





『プラレス三四郎』




このアニメは見たり見なかったりだったので、

このエピソードはノーチェックだったわw



なんか伊功さんてば、

いのまたむつみキャラと相性がいい気がする♪





そして最後を飾るのは、やっぱりこれでしょっ!


『幻魔大戦』




この動画映画そのもののダイジェストで、

伊功さんの作画以外のカットも多いんだけど、


見どころは、やはりクライマックスの溶岩龍!




これを劇場で見たときは、

鳥肌を通り越して、ションベンちびりそうになったわ!




金田節、大爆発ですマジで!




どうでもいいけどディズニー映画に、

『ホーンテッドマンション』という

ファミリー向けのホラー映画があるんだけど、



それの最後に出てくる炎の龍が、

まんま、この伊功さん溶岩龍のデザインで、

妙に感心したもんですwww



お目メなんか、そのまんまだったもんなあ〜〜〜♪



見る機会があったら確かめてやってくださいなw




なお、この映画、

特殊メイク『スリラー』リックベイカー氏が担当していて、

さらに進化したゾンビメイクを見せてくれます♪


そちらも必見!



でも、映画の出来にはあんまり期待しないことwww




まあ、映画の出来が「???」なのは『幻魔大戦』も同じなんですが、


まさか「愛が超能力を覚醒させる」なんて、

真顔で言われるとは思わなんだwww




ほんと、「愛」「受け」を狙うのは、

ほどほどにしてもらいたいものです。




でも金田節が爆発してたから名作認定です♪




だけど「愛」「受け」を狙うといえばヤマトですが、


『幻魔大戦』同時期公開で観客動員数を競っていたのが、

『宇宙戦艦ヤマト 完結編』でした。




この映画、沖田艦長が生きていた!

などという、許しがたい悪ふざけをかましているんですが、


作品そのものは、わりとテンポよく進んで・・・・・・・・



・・・・・・・・・・じゃなくて、



この映画、製作初期には、

伊功さんが手がけたイメージボードを積極的に公開して、

期待をあおったにもかかわらず、



いざ完成したフィルムには、

ほとんど金田節が反映されていなかったという・・・・・・・・・




あのパースの利いたヤマトの絵とか、

ラフの一枚絵なのに動きを感じさせて、

猛烈にカッコよかったのに!




あれがフィルムになって動いていたら、

それだけで突き抜けた作品になっていたと思うので、


本当に残念!




つか、ライバル作品の『幻魔大戦』に参加していたことといい、

なにか裏事情でもあったのかな???



と思ったら、

ウィキペディアの「宇宙戦艦ヤマト 完結編」の項目に、

それについての記述がありましたw



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作画監督である金田伊功は

「野田(卓雄)さんへの義理がある」との事から、

ほとんど幻魔大戦にかかりっきりとなり、


原画自体はヤマト発進シーン、

自沈シーン等数カットに留まる。


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(上記ウィキペディアより引用)



あの沈没カット伊功さんだったのか!


いまのいままで知らなんだ!




んで、ウィキペディアに行ったついでに、

金田伊功さんの項目にもリンク♪




冒頭にもあるように、金田伊功さん、

正式には「かなだ よしのり」って読むんだけど、


オイラも含めてみんな、親しみをこめて、

「かねださん」とか「いこーさん」と呼んでいました♪




これはマイケルジャクソン氏が亡くなったときにも思ったことだけど、


伊功さんの訃報を聞いて、

80年代本当に過去のものになってしまったと寂しく実感します。





謹んでご冥福をお祈りいたします。


ありがとうございました。






・・・・・・・・・・・それでは、




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